チビを遊びに連れて行く広場が、図書館の近くなので、チョコチョコ借りに行く。

畠中恵にはまってしまった。

さて、次は何(誰)を読もう?

・・・。

前から気になっていた映画、観たんだけど、すごく胎教に悪い気がする。


バンダイビジュアル
誰も知らない

ネタバレ注意


実際にあった事件・・・親に捨てられて、誰にも知られることなく、子供達だけで生活をしていた・・・を、元に映画化されたというのは、なんとなく知っていたのだけど、すごく、じわじわと迫ってくる映画で、観ていて息苦しかった。


なんつーの、子供をきちんと育てる気もなく、出生届を出すことも無く、何のために大変な思いをして子供を産んだんだか?

そんな、無責任な母親に、怒りっていうのでもなく、悲しみっていうのでもなく、釈然としない思いが、フツフツと・・・。


とにかく、育ち盛りで、友達と外でたくさん遊び、いろいろな事を吸収していく子供時代を、家の中だけで、大きな物音も立てずにずっと過さないといけないなんて・・・それだけでも、かわいそう過ぎる!許されないことだと思う。


そして、幼い兄弟の母親役をさせられ、一身に責任を負わされてしまった、主人公。

気の毒っていうか、教育も受けず、他者と交わることも少なく、常識などが欠如していたとはいえ、なぜ、助けを求めない?



どのような形で、結末を迎えるのか、何でもいいから、なるべく不幸でない形で・・・と、祈るような気持ちで観てたんだけど・・・


・・・死んでしまったユキ。

涙が止まらなくて、号泣してしまった。


映画では、主人公が1人、野球を楽しんでる間に、椅子から落ちて、そのショック?打ち所が悪かったのか、栄養失調で体力が落ちてきたのか、死んでしまったのだけど、そんな哀しい、結末っていうか、描写をした映画に対して、腹が立って腹が立って、なんで、こんな悲しいことが!!他に、結末のつけようはいくらでもあるでしょう?なぜ?なぜ?って、映画だと分かりつつ、悲しくて、辛くて、苦しくて・・・。


で、実際の事件ってどうだったのよ?って調べて、ビックリ!!


長男と、その友達と一緒に、折檻されて、末っ子が殺されちゃったのね・・・。


そうよね、親が子供を放置して、何ヶ月も子供達だけで過したって、事件として大きくは取り上げられないだろうし、現実の事件ってことで映画の題材にはならないんだろうね。


そんな悲惨な出来事を基にしてる割には、映画には、まだ、救いがあった気もする。



ただ、ラストシーン。

ユキのことなんか無かったかのように、(表面上?)和やかに同じ生活を続けてる様子に、恐ろしさを感じてしまった。



今、母として、子供と接していて、また、お腹に新しい命を宿す身として、色々、考えさせられてしまった。


子供のことを忘れて、何ヶ月も放っておける母親の神経とか・・・

こんな生活に破綻が生じるのは目に見えてるのに、再び、現実を目の前に突きつけられた時、どうするのだろう?とか・・・



だんだん、お金が無くなって、どんどん荒んでいく描写、あまり生々しくなかったけど、リアルに、ありえそうだなと怖かった。


・・・時々、お金が無くなって、生活保護とかも受けずに、餓死してしまう人って居るの。

こんな感じなのかな?って・・・。

少しずつ、身動きが取れなくなっていくのに、でも、助けを求めることはしないで、本当にもうダメ、って思った時には、もう、どうしようもなくなっちゃってるんだ。


ユキが動かなくなった時、母親の所に電話するけど、お金が無くて、呼び出してもらっている間に、10円玉が無くなっちゃって諦めちゃうんだけど、誰かに「電話を貸してください」って、どうして言えないのかな?

言っちゃいけないのかな?

そこで、頼ることができない精神状態に追い込まれてるのも、問題の一つなのかな?

映画のストーリーに文句言っちゃダメなんだけど、そこで、母親にうまく連絡が取れていれば、死ななくてすんだ?


でも、保険証どころか、戸籍も無いんだから、無責任な母親に連絡とっても、見殺しだったか?



この元になってる事件について紹介してるブログに、コメント欄があって、ちょこっと読んでたら、こういう事件にまではならないものの、育児放棄されて同じような環境で育ったというような人がけっこう居て、それが、すごいショックだった。


そういう人たちって、私が知らないだけで、けっこういるんだ・・・。


こんな不幸な子供達が、これ以上増えませんように!!